〜第9話 アームズマイクロン誘拐事件・後編〜

〜前回までのあらすじ〜


アームズマイクロン動物園から、動物型マイクロン達が誘拐された!
グラビティプラネットボウガンを作り出そうと企むクライオテックの仕業だ!
果たしてナイトビートは事件を解決できるのか!?


こなた「……で、また今度限定クオカードの応募ハガキがつくから、保存用・観賞用・お布施用で同じ雑誌を3冊は買わないとねって思ってるわけだよ」

アカサカ「ふ〜ん、いいお客さん……。なぁ、こなたちゃん。一枚でいいなら、ハガキだけあげようか?」

こなた「本当に!? いいの!?」

アカサカ「ああ。その雑誌ならオレも入荷分から自分用に買おうかと思ってたけど、クオカードは興味無いからね」

こなた「さっすが〜。持つべきものはオタク仲間だねぇ」

アカサカ「まぁ、こなたちゃん、いつもウチで買ってくれてるし……。でもあんまり余所で言うなよ?」

こなた「イエッサー!」

アカサカ(でもかがみちゃん達には言いそうだよなぁ、この子。……まぁ、いいけど

ナイトビート「お話し中すみません」

アカサカ「どわっ!」

こなた「のわっ!」

アカサカ「い、いきなりなんだよ、ナイトビート」

ナイトビート「驚かせたのならすみません。実は店長さんにちょっくら用事がありまして」

アカサカ「用事?」

ナイトビート「正確に言うと、そちらのアルバイトの佐倉さんに、なんですが」

アカサカ「杏子ちゃんに? なんでまた」

ナイトビート「今、調査中のアームズマイクロン誘拐について、ちょっと協力して欲しいことがあるんですよ」

アカサカ「ああ、そのニュースならオレも新聞で読んだよ。なんでも、動物園からアームズマイクロンが誘拐されたんだって?」

ナイトビート「そうそう、その事件です」

こなた「な〜んだ。やっぱり現実の探偵が調べる事件って、殺人とかじゃないんだね。巧妙なトリックとかさ」

アカサカ「『探偵』って今の辞書で引いてみなよ。多分『興信所のようなもの』とか書いてあるからさ」

ナイトビート「…………」

そして、その夜……。
再び深夜のアームズマイクロン動物園である。



ダージガン「いたいた、お目当てのマイクロンがおったでぇ」

スラスト「それじゃあ、さっさと連れて行こうよ」

ダージガン「せやな。……それはそうと、おかしゅうないか? こないだアームズマイクロンが誘拐されたっちゅうのに、警備の一人もおらへんなんて……」

スラスト「きっとボスがグラビティプラネットボウガンを作ろうとしてることに気づいてないんだブ〜ン。それならそれで好都合だブーン」

ダージガン「ま、ええか。ほんなら……」

ダージガン「ブラストリーダー!(催眠術バージョン)」


ヴィヴィヴィヴィヴィヴィヴィヴィ……

ダージガン「よっしゃ。ほんなら眠らせたところで、さっさと連れて行こか」

スラスト「了解〜。スラスト、トランスフォーム! ブーン!」


そして。

ダージガン「ボス〜、やったで〜!」

スラスト「ゾリも捕まえてきたブ〜ン! しかも今度は2匹だブ〜ン!」

クライオテック「お前たち……ワシをからかっとるのか!? それのどこがゾリだ!」

ダージガン「え……? なんやこら!? ゾリの抜け殻に……」

スラスト「サソリバケるのブルークリアバージョンだブーン! ……でもこれはこれでレアな気がするブーン」

ナイトビート「やあやあ、思った通りにかかってくれましたね」

ダージガン「誰や!?」

クライオテック「ナイトビート!? どうしてここが分かった!?」

ナイトビート「な〜に、簡単な事ですよ。そのゾリの抜け殻に、発信機を仕込んでおいたんです。
あとはその抜け殻とサソリバケるに佐倉さんお得意の幻惑魔法をちょいとかけてもらえば仕込みはOKって訳です」


クライオテック「……ふふふ、はっはっはっはっは! さすがだナイトビート君。だが勝負はこれからだ。こちらには四匹のアームズマイクロンがおるのだ。
果たしてアームズマイクロンで重武装した我々に勝てるかね?」

イエロー「……ま〜だ分かってないみたい」

ナイトビート「そうね……」

ダージガン「ボス、えらいこっちゃ!」

スラスト「ボクちゃん達、アームズマイクロンが装備できないブーン!」

ナイトビート「そう。アームズマイクロンのグリップやマイクロンジョイントは5mm。彼らには持ち手の穴が5mmの者はいませんからね」

クライオテック「なっ! なんとぉ!?」


ガガ――――――ン!

ベーハーB「よくも我が園のマイクロン達を酷い目にあわせてくれたな! みんな、いくぞ!」

アルクSシエルGR「了解!」

ベーハーBアルクSシエルGR「リンクアップ! スーパーコンボウェポン・ギャラクシーランチャー!」

ダージガン「何やて!? ナイトビートはアームズマイクロンを装備できるんかいな!」

スラスト「そんなぁ〜! 反則だブーン!」

クライオテック「いかん、退却! 退却だ!」

クライオテック「クライオテック、ビークルモード!」

スラスト「スラスト、トランスフォーム!」

ダージガン「ダージガン、トランスフォーム!」

ナイトビート「逃がしませんよ!」


ドガガガガガガッ……!

クライオテック「や、やばい……」

ズドドドドドドドドドドドドドドドド……


クライオテック「また会おうナイトビートく〜ん……」


〜そして。〜

ベーハーB「ナイトビートさん、この度は本当に有難う御座いました」

ナイトビート「なんのなんの。無事にアームズマイクロン達が戻って何よりです」


〜その頃。〜

ダージガン「今度は百円ライターの火から作ったエネルゴンキューブかいな……」

クライオテック「嫌味を言うなよ。今にアイシドライトでもアンゴルモアエネルギーでもたらふく食わせてやる。……ん?」

クライオテック「おい! アームズマイクロン動物園にシャドウマイクロンが入るらしいぞ! フムフム……」

スラスト「ダージガン〜……」

ダージガン「当分は百円ライターかマッチの火やな……」


〜オシマイ。〜

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