〜第3話 消えたエネルゴンキューブ〜

キックバック「オレ達インセクトロンの手にかかりゃ〜♪」

ボンブシェル「どんな生ゴミ〜もガラクタも〜♪」

シャープネル「あっという間にリサイクル〜♪」


アカサカ「いやいや、ご苦労さん」

シャープネル「な〜に、おやすいご用よ」

キックバック「それで報酬だが……」

アカサカ「分かってるって。出来たエネルゴンキューブは9個。分配は1:2。だから、ウチの取り分は3。残りは君らだ」

ボンブシェル「はいよ、確かに」

アカサカ「それじゃ、次も頼むよ」

キックバック「おう、また今度な!」


〜一時間後。〜


アカサカ「さてと、そろそろ納品書の整理でも……」

キックバック「アカサカ〜〜〜ッ!」

アカサカ「ん?」


キックバック「無くなった! 無くなった――ッ!」

アカサカ「落ち着けって、キックバック。何が無くなったんだよ」

キックバック「お前んトコから報酬で貰ったエネルゴンキューブがそっくりそのまま無くなったんだよ!

アカサカ「はあ?」


キックバック「誰だ!? エネルゴンキューブを使うヤツなんて、ロボット生命体以外考えられん!」

ボンブシェル「さてはまたメガトロンのヤツが、オレ達が儲けてるのに嫉妬してキューブを盗み出したのか!?」

アカサカ「まあ待てって。証拠も無い内に決めてかかっても、逆に『変な言いがかりを付けるな!』と言われるのが関の山だぞ」

ボンブシェル「だったら一体誰が……」

?「お困りのようですね」

キックバック「誰だ!?」


ナイトビート「トランスフォーム!」

ゴゴガギギ!


ナイトビート「私で良ければ相談に乗りますが?」

キックバック「お前はサイバトロン!」

アカサカ「ちょっと待った。確かあんたは、最近この辺で事務所を立ち上げたっていう探偵の……」

ナイトビート「はい、ナイトビートと申します。以後、よろしく。こっちは相棒の……」

イエロー「東海道イエローだよ! よろしくね!」

シャープネル「この際サイバトロンでも何でもいいや。本当にオレ達のエネルゴンキューブの行方が分かるんだろうな!?」

ナイトビート「ま、それは現場を見てみない事には。まずは何が起きたのかを教えて貰えますかな?」

キックバック「ああいいぜ、ついて来な」


〜場面転換〜


ナイトビート「成るほど……では、このテーブルにエネルゴンキューブを置いていたら、少し目を離している内に無くなったのですね?」

キックバック「ああ、そういう事だ」

アカサカ「成る程、外のカフェテラスか……確かにここなら、誰でもエネルゴンキューブを持って行けるな」

サンクラ「ところでよ、店長……」


サンクラ「何でオレまでここにいるんだ?」

アカサカ「ああ、なに、もしも何かあったら、と思って念のためにね」

サンクラ「置き引き事件で『何か』ってなんだよ……」


ナイトビート「ふむ。まずは何か手がかりが残っていないか、探してみるとしますか」


イエロー「あっ。ナイトビート、あれ見て!」

ナイトビート「あれ?」


ナイトビート「あれは確か、カセットロンのコンドルさんでしたっけ」


ナイトビート「失礼。コンドルさん、ちょっとゴメンしてよろしいですか?」

コンドル「?」


ナイトビート「ちょいとすみません。実はこの辺で盗難事件がありまして。ご協力願えたらと思ったんですが」


キックバック「おいコンドル! オレ達のエネルゴンキューブが無くなったんだ! 何か知ってるなら素直に教えろ!」

ボンブシェル「またメガトロンの命令か!? 隠すとためにならんぞ!」

シャープネル「さあ、素直に教えやがれ!」

コンドル「キ、キィィィ?(汗)」


アカサカ「だから落ち着けって、キックバック」

ナイトビート「そうです。まだ彼が犯人かどうかも分からないのに」

キックバック「あぁ、悪い悪い。つい興奮しちまってよ……」


〜そして……〜


ナイトビート「…………と、いう訳なんです。そこで、もし何か知っていたら教えて頂けないでしょうか?」


コンドル「カァァ! キィィ! カァァ!」

ナイトビート「何ですって?」

イエロー「『何だ、そんな事か。だったら一部始終を録画してたから、見せてやるよ』だって」

ナイトビート「それは、ご協力感謝します」

イエロー(何でコンドルがそんな所を録画してたのかは良いわけ……?)

サンクラ「それにしても、良くコンドルが何て言ってるのかわかるな」

イエロー「見習いとはいっても、医者だもん」

アカサカ(そういう問題……?)


アカサカ「それじゃあ今から、頭のカメラから映像を出してくれるってさ」

ナイトビート「何か有力情報があるといいんですけどね」


〜再生中〜

アカサカ「なるほど、確かにテーブルの上にエネルゴンキューブが置いてあるな」


アカサカ「ん? あれは……」


アカサカ「クローンアーミー……。まさか……」


インセクトロン達「……………………」

アカサカ「クローンアーミーがエネルゴンキューブ食ってるじゃねえか……」


キックバック「……どうやらウチの手下達が食ってたみたい。ゴメンネッ☆」


アカサカ「あんだけ大騒ぎしといてゴメンで済むか――っ!」

サンクラ「食い物の恨みは恐ろしいんだぞ!」


ドゴッ! バキッ!

インセクトロン達「ギャ――――ッ!!」

ナイトビート「やれやれ、無闇に人を疑っては駄目という事ですね」

イエロー「そうだね……」

コンドル「カァァ……」


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