〜第24話 私はもう、迷わない〜

マミ「……ふう。本当、私ってダメだな……。鹿目さんだけじゃなくって、佐倉さんや美樹さんにまで心配かけて」

マミ「ん?」

まどか「あ、マミさん」

マミ「鹿目さん……。鹿目さんも、学校の帰り?」

まどか「はい。あの、マミさん、この公園には良く来るんですか?」

マミ「ううん、今日はちょっとのんびりしたかっただけ。鹿目さんは、この公園にはよく来るの?」

まどか「よく、って訳じゃないんですけど、この間、この公園でくれ……友達にコーヒーをごちそうになった事があって」

マミ「そうなの。いいわね。今度、この公園で一緒にお茶しましょうか?」

まどか「はい、喜んで!」

まどか「あの……マミさん、大丈夫ですか? さやかちゃんから、最近元気が無いって聞いたから。
ひょっとして、この間の事引きずってるのかなって……」

マミ「ううん、この通り大丈夫よ」

マミ「! 鹿目さん、残念だけど、魔女が出たみたい。話はまた後でね!」

まどか「マミさん……気を付けて」

マミ「ええ、任せといて!」

?「あれ、魔女の気配がしたから来てみれば……」

まどか「あっ……」

〜場面転換〜

マミ「はあっ!」

ドンッ! ドン!

ズオッ!

?「危ねぇ!」

ガシィィィィン!

マミ「!」

?「何だ。インベスかと思ったけど、違うみたいだな」

マミ「危ない所を有難う御座います。えっと、私は巴マミといいます。あなたは……?」

?「オレは黒影。アーマードライダー黒影だ」

マミ「アーマードライダー……という事は、仮面ライダーの……?」

黒影「まぁ、そう呼ぶ奴もいるな」

〜場面転換〜

マミ「さっきは有難う御座いました」

黒影「気にすんなって。なんかあんた、オレと同じ雰囲気がしてさ。放っとけなかったっつーか」

マミ「そうなんですか」

黒影「……で、マミちゃんはその『魔女』ってのと戦ってんだ」

マミ「はい……」

黒影「どうしたんだよ。何か迷ってるようなカオしてんな?」

マミ「実は……私の軽率な行動で、私の後輩を危ない目に遭わせてしまって……」

黒影「ふーん。でもよ、話を聞く限りじゃ、そいつは別にあんたの事を恨んじゃいないんだろ?
だったらそれでいいんじゃねぇか? それより、あんたがそうやって自分を責めてる方が、かえってそいつも気負っちまうんじゃねえのか?」

マミ「……そうなんでしょうか……」

黒影「ん?」

マミ「あ!」

ランタンの魔女

黒影「どうやらあんたの言ってた『魔女』とやらのお出ましみたいだぜ!」

黒影「悩むのは後だ! 今はコイツをやっつけちまおうぜ!」

マミ「はい!」

ガン! ガウン!

黒影「よし、一気に決めてやる!」

カシン、カシン、カシン!
マツボックリ・スパーキング!


黒影「おら、喰らいやがれ!」

ドガァァァァァァァァァァァン!

黒影「ふう、一丁上がりってところだな」

ヴン……

マミ「!!」

マミ「黒影さん、危ない!」

グオッ!

黒影「うわっ!」

黒影「ふぃぃ、助かったぜ、マミちゃん」

マミ「どうやらあの魔女は、頭だけでも活動できるみたいね。だったら……」

ギュルルルルルルッ!

魔女「!!」

マミ「今度こそ終わりよ! ティロ・フィナーレ!」

ドゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!

黒影「いやいや、ありがとよ」

マミ「さっきの借りは、これでチャラですね♪」

黒影「ははっ、そうだな」

〜場面転換〜

マミ「ただいま、鹿目さん」

まどか「マミさん! 良かったぁ。……えっと、そっちの人は?」

マミ「黒影さん。危ない所を助けてもらったの」

まどか「そうなんですか。有難う御座います」

黒影「ま、それはお互い様だ」

黒影「ほんじゃな、マミちゃん」

マミ「あっ、待って下さい。せめて一緒にお茶でも」

黒影「ありがたいけど、この後ダチと待ち合わせしててさ。この街の洋菓子店で働いてる奴だから、もしかしたらその内また会うかもな」

マミ「そうですか……」

黒影「ま、縁があったら、また一緒に戦おうぜ」

マミ「はい。またいつか」

〜場面転換〜

くれは「ふう。鹿目さんに頼まれて巴さんを見張ってましたけれど……私達が余計な手出しをしなくてすみましたね」

ほむら「そうね……」

くれは「おや。複雑な気分みたいですね、暁美さん」

ほむら「別に……。ただこれで、ワルプルギスの夜に対抗する時まで戦力が一つ温存できた。そう思っただけよ」

くれは(やれやれ、素直じゃないんですから……)

ほむら「なに?」

くれは「いいえ。別に何でもありません」

マミ「ごめんなさい、鹿目さん。私、本当にダメだったわ。
鹿目さんだけじゃなくって、美樹さんや佐倉さんにもよけいな心配をかけてた。でも、もう大丈夫よ。店長さんや黒影さんが教えてくれたわ。
仲間に頼る事も、時には必要だっていう事を」

まどか「マミさん……」

マミ「そう。私はもう、迷わない!」

魔女図鑑

ランタンの魔女

ランタンの魔女。その性質は悪戯。
夜な夜な徘徊してはお菓子を求め、お菓子を持っていない者には悪戯を繰り返している。
お菓子さえ与えてやれば、簡単にこの魔女から逃げ出せるだろう。



〜おしまい〜

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