〜第17話 最恐!! 人間狂暴化計画〜

鎧武「……てな訳で、今度フレッシュプリキュアのチームと合同でダンスイベントをやることになったんだ」

ディケイド「ほう」

鎧武「良かったらディケイドも見に来てくれよ」

ディケイド「まぁ、時間があったらな」

ディケイド「ん、お客だ。いらっしゃい……」

ヒロ「…………」

ヒロ「うがーっ! うがーっ!」

鎧武「どわーっ! な、なんだーっ!?」

ディケイド「お、落ち着け! 落ち着けヒロ!」

鎧武「落ち着けって! 一体何が……」

ヒロ「うがーっ!」

沙英「ヒロ―っ!」

ディケイド「沙英、一体どうしたんだよ!?」

沙英「分かんないわよ。『新しくできた針灸エステに行く』って言ってたけど、戻ってきたらこんな感じで……」

ディケイド「針灸エステ……?」

鎧武「ん、なんか首筋に刺さってるぞ……」

ピッ

ヒロ「あれ、私……」

沙英「ヒロ!? 正気に戻ったの!?」

ヒロ「沙英? 何の話……?」

鎧武「見ろよ、ディケイド。首筋にこんな針が刺さってたぞ」

ディケイド「これってまさか……」

そして、その針灸エステ。

スコーピオン「ふふふ、私の針でツボを刺激された人間は、狂暴な悪人になって暴れまわるのだ!」

アポロガイスト「よくやったぞ、スコーピオン・ゾディアーツ」

スコーピオン「アポロガイスト様!」

アポロガイスト「こうして世界中の人間を狂暴化させていけば、いずれ世界は我らグランショッカーの物となるのだ!」

アポロガイスト「むっ!」

アポロガイスト「こらーっ、貴様! 信号無視をするのはルール違反だろうが! それから貴様! 歩きタバコはするな! そして貴様! 道路に唾を吐くんじゃない!」

スコーピオン「あ、アポロガイスト様。悪人になってるんですからしょうがないかと……」

No.1「アポロガイスト様、腕は立つんだけど生真面目すぎるのがなぁ……」

No.5「しょうがないっショ。アポロガイスト様、ルール違反が大嫌いっショ」

鎧武「そこまでだ!」

ゲシッ!

アポロガイスト「ぐはっ!」

スコーピオン「あ、アポロガイスト様!」

鎧武「マイティライダーズHG参上! やっぱりお前達の仕業だったんだな、グランショッカー!」

バッ!

スコーピオン「ふっ、バレてしまっては仕方ない! 者ども、やってしまえ!」

ショッカーライダー「イーッ!」

鎧武「オレが相手だ!」

スコーピオン「いいだろう、相手になってやる!」

オーズ「鎧武、助太刀するぞ!」

鎧武「って、オーズ!?」

スコーピオン「よそ見をしていていいのか!? 隙あり!」

鎧武「うわっと!」

ヒョイ!
グサッ!


オーズ「はうっ!」

鎧武「あ……」

オーズ「…………」

鎧武「えーと、大丈夫か……?」

オーズ「うがーっ! うがーっ!」

鎧武「って、やっぱダメか〜っ!」

ブレイド「またややこしい事に……」

アポロガイスト「よし、者ども。今のうちに引け! また会おう、ライダー諸君!」

〜場面転換〜

1号「う〜む、人々を狂暴化させる毒針か……やっかいだな」

鎧武「こうしてる間にも、街じゃ、狂暴化した人々が暴れています」

カブト「オーズもこのままにしとく訳にもいかないしなぁ……」

オーズ「うがーっ! うがーっ! なんでオレはいっつもこんな役回りなんだーっ!」

アギト「……なんか、本音が出てるような……」

ブレイド「……司令官、リーダー、ここは、オレに任せてもらえませんか?」

クウガ「何か考えがあるのか、ブレイド」

ブレイド「はい。もしかしたら、あいつの毒針を防ぐ事が出来るかも知れません」

1号「よし、頼むぞ!」

スコーピオン「よし、この調子で今日中に町中の人間を狂暴化させるぞ!」

ショッカーライダー「イーッ!」

ブレイド「そうはいくか!」

スコーピオン「むむっ!」

ブレイド「マイティライダーズHG参上! 今度こそ決着をつけてやる!」

スコーピオン「しゃらくさい、返り討ちにしてくれる! やれ、戦闘員!」

ショッカーライダー「イーッ!」

ブレイド「サソリ怪人、お前はオレが相手だ!」

スコーピオン「誰が来ても同じことよ!」

スコーピオン「貴様も狂暴化するがいい! はあっ!」

ガキィィィィィィン!

スコーピオン「なっ、何ぃ!? 私の毒針が弾かれただと!」

ブレイド「どうだ! キングフォームの防御力なら、お前の毒針も通用しないぜ!」

スコーピオン「おのれ……!」

ブレイド「サソリ怪人、とどめだ! ライダー……」

ブレイド「ハリケーンブレード!」

ズバァァァァァァァァッ!

スコーピオン「ぐわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

ブレイド「よーし、やったぜ!」

こうしてライダー達の活躍によって、街の人々はもとに戻ったのであった。

スコーピオン「あ、すみません、アポロガイスト様。この辺りに針を刺して頂けませんか?」

アポロガイスト「お前な……」



〜おしまい〜

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