〜旧門司三井倶楽部〜

 旧門司三井倶楽部は、福岡県北九州市門司区港町にある歴史的建造物で、国の重要文化財に指定されています。
 1921年(大正10年)に三井物産門司支店の社交クラブとして山あいの門司区谷町に建てられました。接客用の洋風の本館と、それと接続する和風の付属屋・倉庫からなります。1949年(昭和24年)から国鉄の所有となり、「門鉄会館」として利用されました。
 1987年(昭和62年)国鉄清算事業団に移管、その後北九州市に無償譲渡されています。
 1990年(平成2年)3月19日、本館及び付属屋が重要文化財指定されました。同年7月に解体工事が開始され、現在の所在地である門司港レトロ地区、JR門司港駅前に移築されて1994年(平成6年)12月完成しました。
 2007年(平成19年)11月30日には、近代化産業遺産(北九州炭鉱 - 筑豊炭田からの石炭輸送・貿易関連遺産)に認定されています。
 本館は木造2階建で、アインシュタインが1922年(大正11年)に宿泊した2階の部屋が当時の状態で「アインシュタインメモリアルルーム」として展示されています。また、同じく2階には門司区小森江が出生地とされる林芙美子にちなみ、林芙美子資料室があります。さらに1階には、レストラン「三井倶楽部」が営業しています。

 それでは、旧門司三井倶楽部を見て参りましょう。

旧三井倶楽部の建物を正面から。


入り口側から。


門には「北九州市 旧門司 三井倶楽部」の表記があります。


それでは中に入ってみましょう。


建物に入ると、洋風の待合室のようになっています。


天井の照明です。


入り口から見て右手側には……


ピアノの置かれた小ホールがあります。


室内から入り口側を。


暖炉も置かれていますが、現在は使用されていないようです。



次は2階を紹介します。ちなみに2階は大人100円、子供50円の入館料がかかります。



二階に上がると、まずアインシュタイン博士夫妻が宿泊したという「アインシュタイン・メモリアルルーム」に出ます。


それでは中に入ってみましょう。


ソファやテーブル、タンスなどが置かれています。


宿泊客がアインシュタインという事もあってか、かなり広々としています。


浴室です。


寝室のベッドです。


アインシュタイン夫妻の写真。


アインシュタインが日本の餅つきに参加したエピソードが紹介されています。


アインシュタインのサインです。


アインシュタインが講演に使った時の黒板のエピソードが紹介されています。


ほかにも2階には、大正時代の門司を紹介する品々が展示されています。


時計や当時のパンフレットなど。


カメラ。



レコードです。


当時の門司区の地図です。


大正〜昭和初期の門司の解説もあります。


当時発行された書籍類です。



上に書いたとおり、2階には林芙美子資料室もあります。


林芙美子は、色紙などに好んで「花の命は短くて苦しきことのみ多かりき」と書いていたそうです。


林芙美子が使っていた、茶道の道具一式です。


以上、旧門司三井倶楽部でした。



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