〜青島〜

※注:一部、数年前に携帯で撮った写真を使用していますので、少々画像が荒いですが、ご容赦下さい。

 青島は、宮崎県宮崎市の南東部海岸付近にある周囲860m、面積約4.4ha、高さ約6mの島です。対岸は青島海岸と呼ばれ、青島海水浴場などを含む一大観光地になっています。
 青島と青島海岸とは弥生橋によって結ばれています。

 それでは、青島を見て参りましょう。

まずは青島駅から。


青島駅は、宮崎県宮崎市青島二丁目にある、九州旅客鉄道(JR九州)日南線の駅です。


線路を渡る陸橋から、青島の方角を。


観光列車の「海幸山幸」が見えます。
列車名は、南九州が舞台とされている日本神話(日向神話)の山幸彦と海幸彦に由来しています。
コンセプトは、「木のおもちゃのようなリゾート列車」とのことです。


青島駅のホーム。


こっちは宮崎方角です。


駅前からは、人工の小川が作られています。個人的にこういうの大好きです(笑)。


駅から青島までは、基本的に直線一本道になっています。


夏場なんかは、小さな子供が水遊びしてそうです。


それにしても、年季の入った水路ですね(爆)。


水路の終点(始点?)。道路を渡ると、いよいよ青島です。


青島全景。
青島は砂岩と泥岩が交互に重なった地層(油津層群)からなる山が沈降して海に浸かり、波に侵食された後にわずかに隆起することで「隆起波食台」と呼ばれる地形が形成されたそうです。
宮崎県南部海岸には南西から北東に向かって黒潮が、同北部海岸には北から南へ沿岸流が流れており、
これらの潮流によって貝殻の破片などが集められ隆起波食台上に堆積することで青島が形成されました。
珍しい地形であることから「青島の隆起海床と奇形波蝕痕」として日本国の天然記念物に指定されています。



遠景には、『サンマリンスタジアム』が見えます。



それでは、実際に青島に上陸してみましょう。



青島の周辺は、規則的に重なった地層が緩やかな傾斜をなしているため階段状に侵食されており、巨大な洗濯板のように見えることから「鬼の洗濯板(岩)」と呼ばれています。


上の写真は冬に撮ったものですが、これは夏に撮ったものです。なので、観光客の差の凄いこと(笑)。


正面には、青島神社の石碑や看板、神話の解説などが設置してあります。


鳥居。鳥居をくぐってしばらく歩き、左に曲がると……


青島神社があります。


いかにも「南国の島の中にある神社」といった趣です(笑)。


本堂の手前には手水舎。


拝殿。青島神社は青島のほぼ中央に鎮座する神社で、周囲1.5kmの青島全島を境内地としています。
旧社格は村社で、現在は神社本庁の別表神社です。
神聖な場所であるため祭日以外に一般人が立ち入ることは禁じられていましたが、1737年(元文2年)以降、弥生(旧暦の3月)後半の一時期に限り一般人の参詣が許されるようになり、
明治以降は年間を通して立ち入りできるようになりました。
昭和に入ると周辺の青島海岸に遊園地や海水浴場が整備され、ホテルが建ち並ぶ観光地になっています。2003年(平成15年)において年間約70万人の観光客が訪れています。
まあ、ご覧の通りです(爆)。


拝殿を右に行くと、ビロウ(ビロー)樹の生い茂る道に出ます。


島では200種類以上の植物が確認されていて、そのうち熱帯性及び亜熱帯性の植物が27種あり、北半球最北の亜熱帯植物群落となっています。
中でもビロウの大群落は貴重であることから「青島亜熱帯性植物群落」として日本国の特別天然記念物に指定されています。
本来ならば寒さにより枯死する高経度の場所にこのような熱帯性及び亜熱帯性植物の植物群が存在する理由として、学者により二つの説が提起されています。
一つは海着帰化植物説といい、島の沖を流れる黒潮によりフィリピンや沖縄方面から南方系の植物の種子や生木が漂着し繁栄したという説。もう一つは遺存説といい、第三紀前に日本で繁栄した高温に適する植物が気候、風土、環境に恵まれたこの場所に取り残され、今日まで繁栄したという説。現在では後者の遺存説が有力視されているそうです。


ビロウ樹の道から拝殿側を。


元宮。常若の霊木ビロウ樹に囲まれるように鎮座する元宮は、ちょうど青島の中央に鎮座しています。


右側には、貝殻が積んであります。解説によると、『真砂の貝文』との事です。
ここ青島は、二千四百年前に貝殻が堆積してできた島で、それゆえ別名『真砂島』というそうです。
古代万葉の人々は、和歌の中で、『濱の真砂』と詠み、数多い貝殻の中から自分の心情に合った貝を探し、それに願いと思いを込めました。
青島では、貝の中でも特にタカラガイが真砂と呼ばれ大切にされてきたようです。


側には元宮の解説もあります。
ここ元宮は、古代の臨時祭祀(お祭り)の址(あと)として伝えられる聖地です。この処より,割れた弥生式土器が多数出土しています。
土器の皿は、祭器(お祭りに使う道具)の一つで、平瓮(ひらか)と言います。『日本書紀』神武天皇条には、
「天平瓮八十枚を作り、厳瓮(神酒を入れる瓶)を作り、天神地祈を祓いなさい。又身を清めて呪言を唱えれば、敵は自然に幸福するだろう」とあります。
以来、素焼きの盃をかわらけと称し、朝廷にも古くから用いられ、神宮神社に於ても紳儀を奉るには主として土器を用いられてきました。
身を清め、磐境に天の平瓮を奉づれば吉凶が占われます。


“投瓮所(とうかしょ)”。陶器製の円盤(かわら)を投げ、うまく岩に載るとご利益がある、というものです。


青島から陸側を。


鬼の洗濯板です。



それから、青島には、近くに植物園も有ります(無料ゾーンと有料ゾーンが存在)。



こちらは無料ゾーンの歩道。有料ゾーンには行きませんでした(爆)。


フェニックスなどが、所狭しと植えられています。


赤やピンクといった、派手な色彩の草花が目を引きます。


こうやって見ると南国っぽいですね。



パッション(トケイソウ)の木。ちなみに「パッション」とは情熱ではなく、「キリストの受難の花」という意味なのだそうです。


パッションの解説です。



以上、青島でした。


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