第5話−A狙われた電波塔

●ストーリー
 やる気のない富士見本部長に、JHRの隊員たちは、かつて富士見自身が設計したJHRキャノンを建造。彼にこれをプレゼントして、かつての情熱を思い出し、やる気を出してもらおうというのだ。
 一方ブラッチャー達は、家屋のアンテナを抜いて、テレビが見られないようにしようと企んでいたが、その辺り一帯は東京タワーからの電波によるケーブルテレビだったため、作戦を変更。東京タワーをバリアで包み込み、電波を遮断する。
 バリアは強力で、ヒカリアンたちの必殺技をもはじき返してしまう。他方、スグル達と共に東京タワーに来ていたケンタは、出前でタワーを訪れていたミナヨや、その他の観光客ら共々、バリアの内部に閉じ込められてしまっていた。
 心配するケンタに、ミナヨは「そんなに気を張ってると疲れちゃうわよ」と、出前の料理を食べだすなどのんきな物。しかしケンタは、その最中に起きたスグルとミナヨのドタバタで、偶然バリアが水に弱い事を発見。
 JHR本部に連絡するが、気象衛星から確認しても、一週間は雨は降りそうになかった。その時、なんと富士見がJHRキャノンを作動させてしまう。JHRキャノンが富士見を変えてしまったのか、と慌てふためく指令室だったが、JHRキャノンから発射されたのは水の塊。
 実はJHRキャノンはただの巨大水鉄砲だったのだ。バリアは消え、ヒカリアン達はブラッチャーを撃退。事件は解決したものの、相変わらずいつもと変わらない富士見とJHRキャノンの正体にガックリする隊員たちだった。
●今日の一言
「これこれ、これが見たかったんだよ〜♪」(富士見)
●一口メモ
・富士見は基地の大掃除中に、JHRキャノンの設計図を発見した。
・富士見の設計図を見てJHRキャノンを作ったのに、誰一人水鉄砲だと気づかなかった。
・民家の屋根でアンテナを外していたブラッチャー達は、主婦のおばさんに電気屋だと勘違いされる。
・ブラッチャー達は、バリア発生装置を東京タワーの各脚に取り付けた。
・ミナヨは蝋人形館に出前に来ていた。
・ケンタは、ペットボトルのお茶がバリアにかかったのを見て、バリアが水で溶ける事に気づいた。
・時定は「雨が降ったら(バリアも)終わり。さすがブラッチャー、大マヌケ」と高をくくっていたが、暁美から気象情報の報告を聞いて唖然となった。
・富士見は「世界のボトルシップ」という番組に夢中。

第5話−B登場、ユーロ男爵

●ストーリー
 失敗続きのブラックは、今までの失敗と間近に迫ったシルバーへの定期連絡に憂鬱な気持ちのままトボトボと街中を歩いていたが、突然基地の方から煙が出ているのを発見する。
 もしかして火事か、と基地に急ぐブラックだったが、そこではドジラス達がサンマを焼いていた。聞けば、シルバーエクスプレスが送ってくれたのだと言う。
 そこへ、新しいブラッチャー、ユーロが派遣されてきた。シルバーの命令で、今後の作戦の指揮権をめぐってブラックと勝負する事になったのだと言う。ユーロの挑発に乗ったブラックは、「日没までにどちらがより素敵な女の子と友達になれるか」という勝負を受けてしまった。
 しかしブラックは、その怪しさから、女の子に逃げられてばかり。と、そこに通りかかったのは、学校帰りのケンタ達。ブラックに同情した一行は、彼に手を貸す事になる。
 さっそくソノカの指導で、ブラックを「モテる男」にするための特訓が始まった。腕立て伏せ、水泳、バンジージャンプ……。どれもこれも失敗してしまうものの、最後はソノカのコーディネイトでバッチリ決めたブラックは、町へと繰り出す。
 ところが、肝心の女の子が全然いない。約束の時間が迫ったブラックは「最初に会った女の子に友達になってもらう」と決めるが、たまたま出くわしたのはミナヨであった。基地に戻り、「ミナヨちゃんなら、なにもあんな特訓する必要無かった」とブツクサぼやくブラックだったが、そこへユーロも帰って来る。
 が、彼が連れて来た女性というのは……なんと郵便ポスト! 呆れかえる一同をよそに、ひたすらポストを口説きまくるユーロであった。
●今日の一言
「覚えていてくれたかね? ブラッチャーきってのジェントルマン、このユーロ男爵を」(ユーロ)
●一口メモ
・今回のタイトルは、脚本段階では「登場、ユーロスター男爵」。
・『電光超特急』では、今回でシルバーの名前が初登場。ただし本人はまだ出てこない。
・初登場したユーロ男爵は、蝶ネクタイとシルクハットをつけていた。
・ブラックのドリルが、『超特急』以来、久々に回った。
・ブラックはブラッチャーの町内水泳大会で3位だった。ただしウッカリーの弁によると、出場者はブラックを含めて三人しかいなかった。
・JHRは、「ケンタがブラッチャー達と一緒にいる」というE4の報告を聞いて、ケンタがブラッチャー達の作戦を暴こうとしているのだと勘違いした。
・ユーロ曰く、郵便ポストは「真っ赤なドレス、細長いオメメ、そして無口な淑やかさ」で、彼の理想だそうな。

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