第29話 友情の北陸新幹線

脚本=荒木憲一
絵コンテ=毛利和昭
演出=大町 繁
作画監督=小林勝利
●ストーリー
 E2が長野駅に到着すると、子犬がいた。その子犬は誰かを待っていたような素振りだったが、目的の人物がいなかったらしく、またその場に座り込む。
 後日、のぞみとつばさが東京駅を歩いていると、E2がビラを配っていた。例の子犬の飼い主を捜す為だ。その子犬は、もう二週間も長野駅のホームで飼い主を待っているらしい。
 そんなある日、E2が長野駅に戻ってみると、その子犬は倒れていた。彼は急いで子犬をステーションに連れ帰ったが、獣医の話では、子犬は衰弱していてもう手遅れらしい。
 しかしE2は雨の日も風の日も必死で看病を続け、ビラを配る。その甲斐あって、子犬はすっかり元気になる。つばさは飼い主は見つかったのかとE2に訪ねるが、E2は子犬が捨て犬だろうと考え始めていた。そして、彼は子犬の面倒を自分が見る事を決める。
 一方ブラッチャー達は竜巻マシンで巨大な竜巻を作り出す。このままでは竜巻が線路を直撃すると判断したE2は戦いを挑むが、竜巻にはジェットガンも通用しない。
 E2は一か八かで竜巻に突っ込みマシンを破壊するが、爆発に巻き込まれて雪山に墜落してしまう。
 E2が気がつくと、ステーションのベッドの上だった。子犬が雪に埋まっていたE2を見つけ出したらしい。子犬の事を問うE2に、あずさは飼い主が現れたと告げる。飼い主は東京で事故に遭い、ずっと入院していたというのだ。
 不要となった子犬のベッドと皿を見つめるE2。その後、夕方の線路を走っているE2は、あの子犬が自分に向かって鳴いているのを見つけ、「元気でな!」と別れの言葉をかけるのだった。
●登場キャラクター(太字は初出)
のぞみ、つばさ、救急あずさ、E2ブラックエクスプレス、ドジラス、ウッカリー
●今日の一言
「あばよーっ! 元気でなーっ!」(E2)
●一口メモ
・長野駅に子犬がいるのに、何で東京駅でビラを配るんだ。そりゃ飼い主も見つからないだろう。
・車輌形態のE2の運転席内部は、窓の付いた異次元のような空間。
・竜巻マシンは風船で浮く気球のようなマシン。下部に巨大なプロペラが二本、側面に小型のプロペラが多数付いていて、それで竜巻を起こす。移動には扇風機を使い、ブラッチャーマークの描かれた垂れ幕が付いている。
・E2は、肩のウイングとジェットガンだけ出した先頭車両形態に変形して竜巻に突っ込んだ。

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