〜砂糖〜
ハッピー「杏子ちゃん、お疲れ様〜♪」 戻る
杏子「おう、お疲れ〜。今日も疲れたなぁ……」
ハッピー「甘い物食べたいね〜」
アカサカ「頂きモンのクッキーあるけど、食う?」
ハッピー・杏子「食べる!」
アカサカ「おお、息ピッタシ……。そう言えば二人とも、甘い物と言えば、砂糖って奈良時代は風邪薬だったんだぞ」
ハッピー「そうなの?」
アカサカ「ああ。砂糖の歴史は古くて、紀元前4世紀のギリシャで『石蜜』って呼ばれてた記録があるんだ。
日本に伝わったのは奈良時代で、遣唐使と共に来日した鑑真和上が『唐黒』と呼ばれる黒砂糖を土産に持って来た事に始まる」
杏子「ふ〜ん……」
アカサカ「当時の舶来品は食品としてよりも薬品として使われる例が多く、この黒砂糖も風邪薬の扱いを受けてたんだってさ。
ま、効いたかどうかは定かじゃないけどな」
ハッピー・杏子「…………」
アカサカ「それから、砂糖の甘さはその純度と大きな関係があるんだが、純度が低いほど、甘味が強いんだ。
それは不純物として含まれてる果糖やカルシウムの影響で、果糖は砂糖の主成分である蔗糖よりもはるかに甘くて、カルシウムには甘味を強める働きがある。
ちなみに、不純物を取り除いた蔗糖分99.9%の白ザラメはとてもまろやかな甘さで、高級菓子に使われてるんだ」
杏子「あのさ、店長……」
アカサカ「ただし、砂糖の取りすぎは虫歯になるだけじゃなくて、近視の原因にもなるから気を付けろよ。
これは砂糖によってビタミンBが消費されて、ビタミンBの不足が眼の機能を低下させるからで……」
ハッピー「あの、店長……」
杏子「どうでもいいから早く食わせてくれよ……」