〜サメ〜

ゲルシャーク「あっという間に心を変える〜♪ ついていくのがや〜っとこさ〜♪ あ、タンタタンタ……♪」

サイバーシャーク「ずいぶんゴキゲンだな。ところでゲルシャーク、アンタもサメらしいが、どれ位サメについて知ってるんだ?」

ゲルシャーク「え……サメ肌と……お魚さん占いじゃ、オレ、クラゲだしなぁ……」

サイバーシャーク「全然ダメじゃねえか……。
サメってのは、古く古生代に誕生した生物で、お前さんのスキャン元のホオジロザメの祖先には、お前さんと同じくらいのサイズのカルカロドンメガロドンってサメもいたんだ。
けど、それらの実態を示す化石はほとんど残ってねぇ。
サメは軟骨魚類で、軟骨は化石になりにくいからだ。せいぜい歯や、まれに脊椎骨が出る程度だな」

ゲルシャーク「ほうほう……」

サイバーシャーク「ところで、昔から人間たちはサメよけとして、色んな方法を言い伝えて来たんだ。
ひとつ例を挙げると、『長い物を身につけろ』ってのがある。これは褌なんかをつけて、その端を長く引いて泳いでると、それを見たサメが自分より大きいって錯覚して逃げちまうって訳だ。
ま、今の所サメから身を守る決定的な方法はねえから、近づかねえのが一番だな」

ゲルシャーク「ふむふむ……」

サイバーシャーク「あと、サメの特徴をいくつか挙げてみると、有名なところで、歯は、何回でも生え変わる事が出来るんだ。
使用中の一列の後ろにベルトコンベア式に歯が4、5列生えてて、抜け落ちたら次、また次って具合に生え変わり、サメにゃ虫歯や歯槽膿漏の心配はいらねえって訳だ」

ゲルシャーク「は〜……」

サイバーシャーク「……シャレか、それ。つまんねえぞ。
他にも生態についてあげてみると、サメには浮き袋がねえんだ。だから、泳ぐのをやめると沈んじまう。
それから、受精はすべて体内で行われてて、卵生と卵胎生(親の体内で卵をかえす生殖法)の二種類がある。おまけに卵は特異な形で大きくて、殻も堅いから外敵に食われにくくなってんだ」

ゲルシャーク「成程成程……」

サイバーシャーク「食材としてはフカヒレが有名だが、肉に尿素が含まれてて臭いから、カマボコなんかの練り製品に利用される事が多いな」

ゲルシャーク「……何でそんなに詳しいんだ?」

サイバーシャーク「サメをスキャンした後、パーセプターに『サメの生態をビーストモードに活かすため』とか言って散々聞かされたからな……」

ゲルシャーク「そういう事かい。しかもお前もお前で、律儀に聞いたのか」

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