〜リンゴ〜

杏子「よっ、お疲れ〜」

ハッピー「杏子ちゃん、どうしたの、そのリンゴ?」

杏子「さやかにもらったんだよ。リンゴ狩りに行ったからおすそ分けってさ。食うかい?」

ハッピー「うん、食べる〜♪」

ビューティ「そう言えば、『サイダー(cider)』ってもともとはリンゴを発酵させて作るお酒の事らしいですよ」

ハッピー「そうなの?」

ビューティ「ええ。それから、普段、私たちが食べている部分は、果実である『子房』を守っている『花托(かたく)』と呼ばれている部分が大きくなったものです。
だから厳密に言うと、リンゴの果実は私たちが残してる『芯』の部分なんですよ」

杏子ハッピー「へぇ〜……」

ビューティ「リンゴはバラの仲間で、四月のはじめに白い五弁の花を咲かせます。他にリンゴの仲間としては、梨やビワがありますね」

杏子「へぇ、ビワもそうなのか?」

ビューティ「はい。これらは全て、花托が大きくなった果実を持つので、本当の果実と区別して『偽果(ぎか)』と呼ばれています。
あと、リンゴと言えば万有引力を発見したニュートン先生ですが、今でもイギリスに行けば、彼の生家の庭にそのリンゴの木が残っているそうです」

ハッピー「へぇ〜……」

ビューティ「日本には、その木から接ぎ木した苗が1964年に送られてきて、今では東京の小石川植物園で立派に大きくなっているんですよ」

杏子「そりゃすげぇな。一度食ってみたいや」

ビューティ「ああ、でも……」

杏子「? でも、何だよ?」

ビューティ「実際に食べた人の話によると、お世辞にも美味しくはないんだそうです」

ハッピー「あらら……」

杏子「…………」

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