〜クォーク〜
アカサカ「ほい、ブレインストーム。頼まれてた雑誌、取り寄せといたぞ」 戻る
ブレインストーム「有難う。なんせ、この『クォーク』、もう二十年近く前に廃刊になった雑誌だからね」
アカサカ「また年代ものを……」
ブレインストーム「ところでアカサカ、この『クォーク』とは、一体なにか知ってるか?」
アカサカ「……いや」
ブレインストーム「クォークとは、陽子、中性子、中間子といった素粒子を構成する基本的粒子の事だよ。
物理学の中の素粒子物理学は、クォークが存在すると言う前提のもとに理論体系が成立してるんだ」
アカサカ「ふ〜ん。……言っとくが、オレ、科学はあんま得意じゃなかったぞ、学生時代」
ブレインストーム「ところが、今までに素粒子は100個以上も発見されてるんだが、問題のクォークは未だに発見されてないんだ」
アカサカ「なんだそりゃ!?」
ブレインストーム「さらに残念なことに、クォーク研究の第一人者でさえ、『物理学者はあらゆる手段を尽くして探索を続けたが、
とうとう分離したクォークを見つけられなかった』とまで言ってる」
アカサカ「…………」
ブレインストーム「だが、より高性能の加速器によって必ず発見できるという学者の信念と、
クォークは媒介粒子で繋がっているので単独では存在しないという新解釈によって、素粒子の理論体系が延命しているんだ」
アカサカ「意外にいい加減な学問なんだな……」
ブレインストーム「まぁ、そう言うな。あとそれから……ああ、そう言えばアカサカは『光ファイバー』って知ってるか?」
アカサカ「やれやれ、ま〜た始まったよ……」