〜おせち〜

まどか「うわぁ、すごい! これマミさんが作ったんですか?」

マミ「ええ。遠慮しないで食べてね。一人じゃ食べきれないから。ところで、おせちに入ってる料理って、色々縁起物だって知ってる?」

まどか「そうなんですか?」

マミ「ええ。例えばカズノコは『卵がぎっしりで子沢山』、黒豆は『マメに働くように』、ごぼうは『地面深くに根を張る』、
レンコンは『見通しが良くなるように、栗きんとんは黄金色だからお宝に例えて……といった具合ね」

まどか「へぇ〜……」

マミ「それから、重ね方にも意味があってね。基本的には四段重ねで、一番上の『一の重』には祝い肴と口取り(酒の肴になる甘めの料理)、
『二の重』には縁起のいい海の幸を中心に焼き物、『三の重』には家族仲良く結ばれるように煮しめ、
一番下の『与の重』は日持ちする酢の物を入れるの。ちなみに『四』だと不吉だから『与』に変えてあるのよ」

まどか「そうなんですか〜……」

マミ「元々は収穫の感謝を込めて、土地ならではの食べ物を神様にお供えしてたんだけどね」

さやか(何でだろう……。マミさんがすごくお婆さんみたいに見える……)


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