〜硬貨〜
ウエスト「店長〜、お使い行ってきたよ。これ、お釣りね」 戻る
アカサカ「さんきゅ。そう言えばウエスト、小銭って、どっちが表でどっちが裏か知ってるか?」
ウエスト「えっ、数字が書いてある方が表じゃないの?」
アカサカ「それが違うんだな。明治30年以降の硬貨は、製造年号が刻まれてる側が裏ってのが通説になってる。つまり、数字が書いてある方は裏なんだ」
ウエスト「へぇ〜」
アカサカ「ちなみに、5円玉と50円玉に穴が開いてるのは、実は理由は別々にあって、1955年に、最初に発行された50円硬貨には穴が無かったんだ。
けど、当時の100円硬貨と似てて紛らわしかったから、1959年に穴の開いた50円硬貨を発行して、区別しやすくしたってワケ。
一方、5円玉に穴がある理由は材料の節約のためなんだ。穴の開いた5円硬貨が最初に発行されたのは、インフレが激しい1949年で、
前年まで使われてた穴の無い5円硬貨にゃ、薬きょうなんかに使われてた黄銅を再利用してたんだと」
ウエスト「そうなんだ〜……」
アカサカ「ところで、硬貨の周りのギザギザは、その発行年当時の一番高額の硬貨につけられてるんだ。
たまに縁がギザギザの10円玉があるだろ? あれは、百円とかがお札だった頃の10円玉だな」
ウエスト「え……ボク、そんな10円玉も、お札の百円も見た事無いんだけど……」
アカサカ「ああそうかい……」