〜小銭〜
汐莉「聞いて聞いてくれちゃん。今日、スーパーで買い物しようと思って小銭をどっさり出したんだけど、そしたら支払い拒否されちゃったの〜。あったま来ちゃうわぁ、もう」 戻る
くれは「……あー、それは汐莉が悪いですよ。硬貨には使える限度ってのがあるんですから」
汐莉「え、そうなの?」
くれは「ええ。昭和13年に施行された『臨時通貨法』の第3条に、『一円ノ臨時補助貨幣ハ二十円迄ヲ限リ法貨トシテ通用スル』とあります。
つまり1円玉での支払いは20円が限度で、これは10円玉や500円玉などの、すべての硬貨で適用されてるんです」
汐莉「ふ〜ん」
くれは「だから、21枚以上の硬貨による支払いは、店側に拒否されても仕方ありません」
汐莉「そうなんだぁ……。初めて知ったの〜」
くれは「ところで汐莉、そんな大量の小銭、どっから用意したんですか?」
汐莉「えっとぉ、お店に募金箱があったから、それをコピーして……」
くれは「……それはもう、弁護のしようがありませんね……」