〜シャープ〜

アカサカ「ディケイド、休憩所にテレビを入れたから、自由に使っていいってみんなに言っておいて」

ディケイド「また随分古いテレビだな」

アカサカ「何言ってんだ。これ、見た目はクラシックだけど、中身はシャープの最新型液晶テレビで、フルハイビジョン、DVD&ブルーレイデッキ内臓なんだぞ」

ディケイド「ふーん」

アカサカ「シャープと言えば、ディケイド。シャープって元々、シャープペンシルの会社だったって知ってた?」

ディケイド「マジか!?」

アカサカ「ああ。世界に先駆けてシャープペンシルを発売したのは、シャープ(株)の創業者・早川徳次さんなんだ。
大正4年の事で、当時は『早川式繰り出し鉛筆』って呼ばれてたんだが、世界各国で特許が取れて、注文も殺到したんで、世界に通用するように名前を『シャープペンシル』にしたんだとさ」

ディケイド「それが何で家電製品の会社になったんだ?」

アカサカ「それがな、大正12年の関東大震災で早川社長はすべてを失い、翌年大阪に移って早川金属工業研究所を設立したんだ。
ラジオ放送の開始は大正14年だけど、その時のラジオ第1号は早川社長が作った物だったんだ。
以来、全ての製品にシャープのブランドをつけるようになった。昭和17年に早川電機工業(株)に改称、現在のシャープ(株)になったのは、昭和45年だ」

ディケイド「そりゃそうと、店長」

アカサカ「なに?」

ディケイド「わざわざテレビの外見を古っぽくしたのって、何か意味あんのか?」

アカサカ「オレの趣味だよ。悪いか?」

ディケイド「…………」

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