〜除夜の鐘〜

アカサカ「杏子ちゃん、年越しそば出来たぞ〜」

杏子「待ってました! 今頃ハッピー達も、自分ちで食ってんのかなぁ」(注:杏子は住み込みのバイト)

アカサカ「多分ね。……お?」

ゴ〜ン、ゴ〜ン……

アカサカ「除夜の鐘が鳴りだしたな」

杏子「ほんとだ」

アカサカ「除夜の鐘は中国の宋の時代に始まった仏教儀式で、人間の心に宿ってる108の煩悩を消し、新たな気持ちで新年を迎えるためのものなんだ」

杏子「ふ〜ん」

アカサカ「で、108の鐘のうち、107までは旧年中に、最後の一つを新年につく。で、そのつき方なんだが、強くと弱くと交互に強弱を繰り返して、
しかも、最後の一つは早すぎても遅すぎてもいけないんだってさ……って、どうした?」

杏子「……店長、そば、のびちまうよ……」

アカサカ「言ってるそばから煩悩の塊かよ……」

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