〜羽田空港〜

ハッピー「ウエスト達っていいよね〜、空が飛べて……」

ウエスト「ハッピー達だって、キュアデコル使えば飛べるじゃん」

ハッピー「でも、自分の力で飛んでる訳じゃないし……」

サンクラ「何なら、今度、空の散歩に連れてってやろうか?」

ハッピー「本当?」

サンクラ「ああ。……空中散歩と言えば、羽田空港の第1番機の乗客はなんだったか知ってるか?」

ウエスト「え、人間じゃないの?」

サンクラ「実はそうじゃねえんだ。そもそも羽田空港から第1番機が飛び立ったのは、昭和6年8月25日の事だ。
当時は旅行と言えば、汽車か汽船がほとんどって時代だ。
飛行機にしても、海外旅行のために利用される事は少なくて、ほとんどは軍用機だったんだ」

ハッピーウエスト「ふんふん」

サンクラ「で、羽田空港から飛び立った第1番機は中国の大連行きの単葉機だった。
出発時刻は午前7時30分。折からの雨の中、水しぶきを上げながら飛び立ったんだとさ」

ハッピーウエスト「へぇ〜……」

サンクラ「それで、この一番機の乗客だが、実はそれは虫だったんだ」

ハッピーウエスト「ええっ!?」

サンクラ「はるか異国の地にいる日本人のために、日本の秋を楽しんでもらおうって事で、
合計6,000匹ほどのスズ虫とマツ虫が送られたんだってさ」

ウエストそうなんだ。風流だねぇ」

ハッピー「……なおちゃんが聞いたら悲鳴あげそうだね」

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